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大動脈弁狭窄症の原因は?~先天性・リウマチ性・加齢性~

近年、大動脈弁狭窄症の患者数が増加傾向にあります。

原因としては、大前提として高齢化があります。

こちらのグラフの通り、

加齢に伴い大動脈弁狭窄症患者さんの数が増加していることが見て取れます。

日本は世界一の超高齢社会です。

日本以外の先進国でも高齢化に伴い

大動脈弁狭窄症の患者数が増加しており、世界的にも問題視されています。

では、大動脈弁狭窄症の原因はいったい何なのでしょうか?

加齢と言われると予防法が見つかりませんが、他にも原因となる因子があれば、それを避けることで大動脈弁狭窄症を予防できます。

  • 大動脈弁狭窄症の予防がしたい
  • 大動脈弁狭窄症の原因が知りたい

このような方はこの記事を最後まで読み進めてみて下さい。

原因は大きく分けて、

  • 先天性
  • リウマチ性
  • 加齢性です。

大動脈弁狭窄症の原因|先天性心疾患

大動脈弁狭窄症の原因として、1つは先天的な大動脈弁の異常があげられます。

通常大動脈弁は三尖弁と言って、3つの弁が重なるようにして逆流を防いでいます。

この大動脈弁が2尖や4尖、中には1尖など、生まれつき構造の異常があることがあります。

こういう方は高齢化に関係なく、若年性の大動脈弁狭窄症を発症するリスクが高いです。

このタイプは近年増加している高齢化に伴う大動脈弁狭窄症とは別のタイプとなります。

大動脈弁狭窄症の原因|リウマチ熱

リウマチ熱というのは溶連菌という菌による感染症です。

関節リウマチという病気は有名ですが、あれとは全く関係ありません。

このリウマチ熱は日本でも80-90年前までよくあったそうです。

現在では薬が開発されており、

リウマチ熱による大動脈弁狭窄症の患者数は減少傾向にあります。

今でも90歳以上くらいの患者さんでは幼少期にリウマチ熱を患っていた方がおられます。

現在では主に発展途上国ではこのリウマチ性の大動脈弁狭窄症が多いとされています。

大動脈弁狭窄症の原因|加齢性

これが日本をはじめとする先進国で多い原因です。

加齢性とは言っても、動脈硬化性の要素を含んでいるとされています。

しかし、動脈硬化予防効果をもつとされているスタチンを服用しても

大動脈弁狭窄症の抑制にはつながらなかったとする報告があります。

つまり、動脈硬化の影響を受けると言いながらも

その予防薬であるスタチンを内服しても効果がない。

ちょっと筋が通りにくい現象が起こっており、

まだ大動脈弁狭窄症の原因解明には至っていないと言えます。

動脈硬化の原因である高LDLコレステロール血症が大動脈弁狭窄症の原因の一つと考えられていますが、

これはおそらく初期の原因であり、

石灰化が進行してしまった大動脈弁狭窄症の進行抑制は難しいのかもしれません。

硬化した大動脈弁ではACEやアンジオテンシンⅡの遺伝子発現が増加しており、

ACE阻害薬やARBなどのレニンアンジオテンシン系の阻害薬が有効ではないかと考えられています。

私の知る限り明確な結論は出ていませんが、

降圧は大動脈弁狭窄症の予後改善に有効とする報告があり、

ACE阻害薬やARBを降圧薬として内服することはあります。

ただし、過度な前負荷の軽減はAfterload Missmatchを起こすとされており、

特に重症大動脈弁狭窄症患者さんにおいては血圧低下に注意が必要です。

大動脈弁狭窄症の原因まとめ

  • 先天的に大動脈弁に異常がある方は若年で大動脈弁狭窄症を発症することが多い
  • リウマチ熱による大動脈弁狭窄症は日本では減少傾向にある
  • 加齢に伴う様々な因子が大動脈弁狭窄症に関与していると考えられるが、その原因は不明な点がある

まだまだ謎に包まれていますが、世界的に患者数が増加していることは事実です。

加齢による退行変性性疾患の1つであるとする意見があり、概ね間違っていないと思われます。

大動脈弁狭窄症は経過が長いため、まずは早期に発見することとうまくお付き合いをすることが大事です。

医師のみならず、看護師や理学療法士などのコメディカルもこの事実を理解しておくことは重要であると考えます。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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