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強心薬利用中の理学療法~ミルリノン編~

狭心症のステント治療は予後を改善するか?

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強心薬を利用している患者さんに対してどのように理学療法を進めていくか、

悩むことが多いと思います。

早期リハビリテーション介入が当たり前とされる今の時代において、

強心薬利用中はリハビリテーションは実施しない、

という考えは正しくありません。

今回は、特にPDEⅢ阻害薬のミルリノンを中心にお話していきます。

※あくまでも一つの考え方ですので、主治医とよく相談の上リハビリテーションを実施することは忘れないで下さい。

  • ミルリノンって、何の薬なの?
  • 強心薬が入っている患者さんは運動しても良いの?
  • 強心薬利用患者さんの理学療法評価は何を見ればよいの?

このような疑問に答えていきたいと思います。

強心薬『ミルリノン』とはどのような薬なのか?

強心薬と書くと、心臓の収縮を強める薬、というイメージが強いですね。

代表的なものにドーパミン、ドブタミンなどがあります。

ザックリ書くとこれらはβ受容体を介して細胞内のCaイオン濃度を高める事で収縮力を高めます。

一方、ミルリノンはホスホジエステラーゼ (Phosphodiesterase, PDE)Ⅲ阻害薬、PDEⅢ阻害薬と呼ばれます。

PDEⅢは細胞内のcAMPを分解することで細胞内のCaイオン濃度の上昇を抑制するホルモンです。

したがって、PDEⅢ阻害薬を使用することで細胞内Caイオン濃度が上昇し心収縮力を高めることが可能です。

ミルリノンの良いところはβ受容体を介さないところです。

実際、心不全患者において、

βブロッカーを中断せずにミルリノンを入れた群の方がβブロッカーを中断した群より予後が良かった

ことも示されています。

β受容体を介さないため、心保護作用のあるβブロッカーに上乗せができるということもミルリノンの長所であると言えます。

強心薬ミルリノン投与患者の理学療法評価について

ミルリノンを利用しているということは、心臓の収縮力を高める必要があるということです。

ドブタミンと併用されているケースも多いと思います。

大前提として、なぜミルリノンが入っているのか、その病態を理解しておく必要があります。

何らかの理由で血圧が低い状態、心不全症状が改善しないなど理由があるはずです。

その病態が理学療法を行うことが可能な病態なのかを良く考えましょう。

もう一点は強心薬全般にそうですが、強心薬を使わないといけない病態であるということを理解しておくことです。

突然ですが、強心薬は何にために使われると思いますか?

  • 『血圧を上げるため』
  • 『循環動態を維持するため』

色々意見があると思いますが、

原則的には『重要臓器への血流を確保すること』が前提です。

つまり、見るべきポイントは重要臓器に血液が流れているかどうかです。

脳に血液が足りなければ意識レベル、

腎臓の循環は尿量、

肝臓の循環はアンモニアや肝性脳症の症状、

肺の循環は酸素化や血ガス、

消化器の循環は麻痺性イレウスなど。

ミルリノンが何ml投与されているかとか、

そんなことではなくて上記のような重要臓器の臓器不全の所見が出ていないか

を評価することが重要です。

意識レベルに関しては鎮静中だと評価も難しいですが、

リハビリをする日中はできるだけ鎮静を浅くすることが推奨されますので

その時の意識レベルを確認しましょう。

強心薬ミルリノン投与中の運動について

ミルリノンはPDEⅢ阻害作用による心収縮力を高めると同時に、

末梢血管の拡張作用があります。

ドブタミンなど血圧を上げる作用が強い強心薬に比べると強心作用は弱く、

場合によっては末梢血管拡張作用により血圧が低下する可能性もあります。

他にも複数の治療薬を使用していることも多いため、

病態に応じた臨機応変な対応力、考察力が求められると言えます。

例えば、当初はドーパミン、ドブタミンを使用していたが

徐々に減らしていってミルリノンだけが残っているのであれば、

治療としては改善の方に向いています。

一方、ドブタミンを入れていたけど症状改善効果が乏しいため

ミルリノンを追加になったのであれば、

治療としては難渋していると言えます。

同じミルリノン投与中と言っても、状態が全然違うため同列で比べることは困難です。

前者であれば低負荷の運動療法から開始するという選択肢が出てきますが、

後者の場合はまだ運動療法を始めるという状態とは言えません。

臨床で目安となりやすいのは尿量です。

尿量が得られていて体重や浮腫が軽減してきている

というのは治療が効いている1つの目安です。

また、頻度は不明ですがミルリノンの副作用として催不整脈作用が知られています。

心室細動など致死的不整脈には注意が必要とされています、

モニタリングはしっかり行うべきであると考えます。

これらを総合的に配慮して運動が可能な状態か判断するスキルが必要です。

もちろん、循環器医師との相談は必須です、

理学療法士や作業療法士が独断で判断してよいことではないことを忘れないで下さい。

ミルリノン使用中の理学療法まとめ

  • ミルリノンはβ受容体を介さずに心収縮力を高める作用がある
  • 血管拡張作用も有するため血圧はむしろ低下する可能性もある
  • 催不整脈作用があるとされているため不整脈のモニタリングは必須
  • 強心薬としての効果が果たせているか、全身の状態評価が必要不可欠

ミルリノンに限ったことばかりではありませんが、

理学療法評価のポイントとリハビリテーションの実施の目安について記載しました。

病態をきちんと理解するためにはここには書ききれなかった医学的所見の理解も必要となってきます。

総合的に判断して運動が可能かどうかを考えましょう。

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