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エポック解剖学コラム | 嚥下に関わる神経と筋肉

食べ物や飲み物や唾液を飲み込むことを「嚥下」と言い、

それらが気道に入ってしまうことを「誤嚥」と言います。

この誤嚥は死因の7位に挙げられており、

特に脳血管障害やパーキンソン病などの神経疾患の方に多く見られます。

そこで嚥下に関わる神経機構について数回に分けてお話ししていきます。

今回は嚥下に関わる神経と筋肉についてです。

嚥下に関わる神経と筋肉

人は1日1000回に及ぶ嚥下を繰り返していますが

随意的にコントロールしているのは開始の部分だけであり、

気道と交差する最も危険な時期である咽頭期の嚥下運動は

反射によるパターン運動に委ねられています。

随意性や知覚のフィードバックを介さない固定された出力パターンをとった方が、

より安全にかつ確実に気道が守られる確率が高いと考えられます。

嚥下は口腔期、咽頭期、食道期の3期に分けられます。

咽頭および喉頭粘膜は上咽頭神経および舌咽神経に支配されていて、

嚥下や気道防御反射を惹起するための刺激受容にふさわしい機能と形態を持つ知覚神経終末が存在し、

その知覚受容器の機能は咽頭期嚥下を引き起こすのに不可欠となっています。

嚥下時の食塊の通路は

口腔→中咽頭→下咽頭→食道

となっていますが、

嚥下に関わる筋肉は実に多くて50対以上の口腔、咽頭、喉頭筋

興奮・抑制の一連の活動によって成り立っています。

それらの筋肉は

  1. 声門の閉鎖
  2. 咽頭管の蠕動的収縮
  3. 食堂の入口部を形成する輪状咽頭筋の弛緩
  4. 喉頭の挙上

に関与する筋群に分けて考えることができます。

嚥下に関わる筋肉と神経支配は以下のようになります。

三叉神経(Ⅴ)顔面神経(Ⅶ)疑核(Ⅸ〜Ⅹ)舌下神経(Ⅻ)C1〜C3
側頭筋顔面筋被裂喉頭蓋筋内舌筋甲状舌骨筋
咬筋茎突舌骨筋外側輪状被裂筋オトガイ舌筋胸骨舌骨筋
内側翼突筋顎二腹筋後腹甲状被裂筋舌骨舌筋胸骨甲状筋
外側翼突筋被裂筋茎突舌筋肩甲舌骨筋
顎舌骨筋輪状甲状筋オトガイ舌骨筋
顎二腹筋前腹後輪状被裂筋
口蓋帆張筋翼突咽頭筋
舌骨咽頭筋
甲状咽頭筋
輪状咽頭筋
茎突咽頭筋
口蓋帆挙筋

咽頭期嚥下の特徴である運動のうち、

咽頭管の収縮および声門の閉鎖は延髄の疑核に起始核を持つ

迷走神経の分枝である咽頭枝および反回神経に支配される筋群によって成り立っています。

一方で喉頭の挙上は主にオトガイ舌骨筋および甲状舌骨筋の活動によってなされていて、

舌下神経および上顎神経によって支配されています。

高齢者では口腔および咽喉頭粘膜の知覚低下や

咽頭や喉頭を取り巻く筋群の全般的な筋力の低下が指摘されています。

そのため食塊の咽頭内流入に対して喉頭挙上が遅延し、誤嚥が生じやすくなると考えられています。

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