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理学療法士・作業療法士が知っておきたい | 感度・特異度とは?分かりやすく解説します!

臨床では疾患の有無を判断するために様々な検査をすると思います。

整形外科の分野ではスペシャルテストって言ったりしますよね。

しかし、意外にこの検査の結果の解釈の仕方ってよくわかっていない理学療法士が多いんですよね。

また、最近はコロナのニュースの中で擬陽性とか偽陰性という言葉が出てきます。

これらの意味も含め、この記事では検査結果の解釈の基本となる感度・特異度について解説したいと思います。

感度・特異度って何?

って理学療法士や作業療法士の方は必ずこの記事を見て意味を理解して帰ってくださいね。

感度・特異度を理解する前に検査の意味を考える

基本的な考え方ですが、疾患を100%検出できる検査は存在しません。

血圧計という検査を行えば収縮期血圧135mmHg以上の人を高血圧と診断できるので、100%のように見えます。

これは、人間が疾患の基準を決めているからです。

最近話題のコロナを例に取れば、PCR検査陽性だからと言って100%の精度ではないのです。

そのことを前提に議論をしないと、暖簾に腕押し状態の議論になります。

もう一つ大事なことは、感度と特異度はどっちも高める事はできないということです。

感度を高めようとすれば特異度が下がります、このような関係をトレードオフと呼びます。

感度・特異度を具体的に計算してみよう

1つ例を示します。

このような検査結果があったとします。

この場合、疾患ありの方で検査陽性の割合は80%ですね。

これを感度と呼びます。

疾患なしの方で検査陰性の割合は70%です、これを特異度と呼びます。

感度というのは疾患のある人の話、特異度というのは疾患のない人の話です。

感度が高い検査は陽性であればその疾患である可能性が高い、

言い換えると陰性であればその疾患である可能性が低い

と言えます。

坐骨神経痛の感度98%の検査があったとします。

あなたが足の痺れがありその検査を受けて陰性だった場合は坐骨神経痛の可能性がかなり低いと考えられます。

つまり、除外診断に有効と言えますね。

坐骨神経痛の特異度が98%の検査があったとします。

特異度が高い検査で陽性であれば、その疾患ではない可能性が低くなります。

つまり、確定診断に有効と言えます。

感度を上げると特異度が下がるトレードオフの関係

ある病気の検査をしたらこのような結果となったとします。

この検査で疾患の有無を判断したいので、ここで線を引いてみたとします。

このラインを基準値とすれば、感度は100%ですね。

しかし、特異度はどうでしょうか?

疾患なしの5人のうち2人は疾患がないのに陽性となってしまいます。

つまり、特異度は60%と低い値となります。

ちなみに、この疾患がないのに陽性となった方が擬陽性です。

では、特異度を高めたいのでここに線を引いたとします。

こうすると、特異度は100%になりましたが、感度はどうでしょうか?

感度は60%に下がりましたね。

これがトレードオフの関係にあるということです。

では、どこに線を引くのが正しいのでしょうか?

それは疾患によって変わってきます、感度を取るか特異度を取るか。

命に関わるような疾患であれば、感度を高めておかないと検査に引っ掛かりません。

擬陽性が出たとしても、見落として命を落とすより良いと考えられます。

このような感度と特異度に重みの差がなく公平に見て検査のカットオフ値を決めるのがROC曲線です。

その疾患によって感度・特異度の重みが違いますので気を付けましょう。

【理学療法士・作業療法士が知っておきたい】感度・特異度のまとめ

  • 感度とは、疾患のある群において検査陽性の割合
  • 特異度とは、疾患のない群において検査陰性の割合
  • 感度と特異度はトレードオフの関係にある

これらを理解して、検査結果を解釈しましょう。

一般的には感度の高い検査は除外診断、特異度の高い検査は確定診断に用います。

理学療法においては特異度の高い検査は少なくて、

いろんな検査でもっともらしい疾患や病態を考えることが多いのではないでしょうか?

最後までお読み頂きありがとうございました。

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