リハビリ

【運動器リハ】整形外科疾患の新基準load vs. capacityモデル

  • 画像所見では変形が少ないのに強い痛みを訴える
  • 損傷自体は回復しているはずなのに少し動くと痛みが出てくる
  • 関節の動きや動作は正常化しているはずなのに痛みが残っていたり、再発してしまう

リハビリでそんなお悩みはありませんか?

そんなあなたに『load vs. capacityモデル』という考え方をお教えします。

従来の運動器リハビリテーションの考え方の限界

これまでの運動器リハビリテーションでは

  • 『病理解剖学モデル』
  • 『運動病理学モデル』

という2つの考え方が主流でした。

『病理解剖学モデル』とは

画像検査によって特定された組織病変の破綻が痛みや機能不全の原因であるという考え方。

『運動病理学モデル』とは

異常な関節運動を痛みや機能不全の原因として考え方です。

しかし、みなさんも経験があると思いますが画像所見や動作分析などと実際の症状が一致しないことが多々ありますよね。

冒頭のように画像所見や動作分析では異常がないはずなのに、痛みを訴える方もいますし、

逆に異常があるはずなのにも関わらず痛みを訴えない方もいます。

このようなことは組織の病変や異常な関節運動によって

運動器疾患の発生や痛みの原因をすべて説明するには限界があって、

多角的かつ包括的に運動器疾患を診ていかなくてはいけないということが示唆されます。

そして、そのために必要なコンセプトが『load vs. capacityモデル』というコンセプトなのです。

『load vs. capacityモデル』とは | 運動器リハビリテーション

どの組織にも、

日常生活やスポーツを通じてかかる負荷(load)に痛みや障害を伴わずに耐えられる範囲があり、

これを負荷耐用能(capacity)と言います。

簡単に言えば負荷耐用能と負荷を比べて、負荷耐用能が上回っていれば痛みや障害は起きないし、

負荷が上回れば痛みや障害が起こるということです。

そして、負荷の増減には

  • 運動強度
  • 筋力
  • 動作
  • 柔軟性
  • アライメント

などのバイオメカニクス的因子が主に関与し、

負荷耐用能には

  • 既往歴
  • 栄養
  • 睡眠
  • 年齢
  • 心理的ストレス

などが関与しています。

これらを踏まえて運動器リハビリテーションでは

負荷と負荷耐用能に影響を与える因子を調節して、バランスを取っていくことが運動器リハビリテーションのポイントとなります。

安静という名のリスク

では、負荷耐用能を超える負荷を与えてはいけないのでしょうか?

答えはノーです。

負荷が弱すぎれば、その弱い負荷に組織は適応してしまい、負荷耐用能は低下してしまいます。

その最たる例が「安静」です。

確かに安静は負荷を減らして痛みを低下させますが、

必要以上の安静は負荷耐用能を低下させてしまい、

結果的に本来であれば損傷しないはずの負荷でも損傷してしまうリスクを孕んでいるということになります。

負荷耐用能をわずかに超えることで組織は強くなる

それではどうしたら良いのでしょうか?

それは負荷耐用能をわずかに超える負荷を加えることです。

負荷耐用能をわずかに超えた負荷が加えられた場合には

組織はそれに適応して負荷耐用能が向上バランスを保つことができるのです。

しかし・・・

  1. 負荷耐用能を大幅に超えた負荷が瞬間的に加わる
  2. 負荷耐用能をわずかに超える負荷であっても適応に必要な時間が十分に確保されていない中で負荷が加わり続ける

といった場合には組織は障害や痛みを引き起こしてしまいます。

この2つに注意して、組織にかかる負荷をなるべく避けるだけでなく、

早期から組織に適切な負荷を与えて負荷耐用能を向上させるという考え方が

『load vs. capacityモデル』の基本となります。

まとめ | 自費訪問リハビリならエポック

いかがでしたか?

『load vs.capacityモデル』は

従来の運動器リハビリテーションの考え方では説明できなかった障害を理解するのに十分なモデルとなります。

特に負荷耐用能という考え方は

単純にバイオメカニクス的な問題を解決して負担がなくなれば痛みや機能障害は治ると考えていたセラピストの方には

目から鱗となる考え方なのではないでしょうか?

というわけで、

これから『load vs. capacityモデル』から

各軟部組織の障害に対する運動器リハビリテーションについての記事を書いていきますので、

楽しみにしていてください。

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