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ハムストリングスの肉離れの検査②

 

先日の記事ではハムストリングスの重症度、回復過程、検査を紹介しましたが、今回は検査の続きをお話しします。

 

疼痛増悪・減弱テスト

急性期の場合は患部の組織損傷由来の疼痛のため疼痛増悪・減弱テストの有用性は高くありません。

慢性期の場合は収縮時痛・運動時痛の検査後、その増悪・減弱条件を探ります

肉離れに対する疼痛増悪・減弱テストは次の3つに大別されます。

 

①共同筋の補助操作

深部腹筋群や大殿筋の収縮下で疼痛の減少や筋出力の増大が生じるか確認します。

疼痛減弱の有無によって特定の筋の収縮不全が影響しているを判断します。

 

②関節アライメントの操作

関節アライメントを徒手的に操作することで患部へのストレスを変化させ疼痛が増悪するか減弱するかを評価します。

寛骨を後継させハムストリングスを弛緩させたり、

骨盤を内旋位に誘導することで深部腹筋群の収縮不全によるハムストリングスの過活動を抑制させた際の疼痛の減弱を確認します。

 

③軟部組織の操作

軟部組織を徒手的に操作することで患部のストレスを変化させ、疼痛が増悪・減弱するか評価します。

大腿二頭筋長頭 – 半腱様筋間や大腿二頭筋長頭

 – 外側広筋間、腓腹筋 – ハムストリングス間に指を挿入し、疼痛減弱の有無を確認します。

この操作で疼痛が減弱するのであれば疼痛の原因は筋間の滑走不全です。

 

機能評価

①アライメント

患部や隣接部位のアライメントを評価し、患部のストレスに影響を及ぼす原因を特定します。

ハムストリングスの場合は

坐骨挙上や寛骨前傾・外旋、前額面上での腰椎の湾曲、仙骨の左右への傾斜、下腿外旋などが挙げられます。

 

②キネティクス

関節の異常キネマティクスも患部のストレスに関係しています。

ハムストリングスでは股関節の屈曲運動時の大転子前方偏位の増大は運動軸の前方偏位によるハムストリングスの伸張ストレスの増大を引き起こします。

また膝屈曲に伴う下腿内旋の減少は大腿二頭筋優位の膝屈曲運動と半腱様筋と半膜様筋に対する伸張ストレス増大が考えられます。

 

関節可動域・可動性

SLRでハムストリングスのタイトネスを確認するとともに股関節屈曲・伸展の可動域や代償運動を確認します。

肉離れの受傷機転に多いオーバーストライド

対側の股関節伸展の可動域制限の可能性もあるため健側の評価も必要となります。

股関節伸展時の仙腸関節の可動性を確認した時に、

患側の過可動性がみられる場合は仙結節靱帯の短縮や緩みが疑われ、大殿筋機能不全、大腿二頭筋長頭の過活動の可能性があります。

股関節伸展には大腿の前面筋のタイトネスも考えられますが、それは踵殿間距離で確認します。

また大腿筋膜張筋のタイトネスでは股関節の外転を認めることがあります。

 

筋力・筋機能

筋機能の問題は大きく2つに区分されます。

①内側・外側ハムストリングスの協調性の問題

膝屈曲に伴う下腿の回旋異常が確認できます。

②周囲筋(深部腹筋群、多裂筋、大殿筋、下腿三頭筋)との協調性の問題

服臥位で股関節を伸展させた時に大殿筋とハムストリングスが同じように収縮するか、

四つ這いで股関節伸展した時に収縮不全が認められるかどうかを確認します。

前者の場合は大殿筋の機能不全、後者では胸郭や骨盤帯の機能不全が疑われます。

また、膝関節屈曲に抵抗を与え、足関節最大屈曲位や背屈位で動揺が強まった場合は腓腹筋との協調性低下や足関節アライメント不良による安定性低下を疑います。

 

ハムストリングスの肉離れ検査まとめ

いかがでしたか?

ハムストリングスの肉離れにおける代表的な機能不全は

ハムストリングス自体のコンディショニング不良」と「患部周囲・動作の機能不全」です。

先日の記事や今回の記事で前述してある検査から問題点を絞り込んで

組織損傷や機能不全に対する因果関係を整理することがハムストリングス損傷のリハにおけるポイントとなりますので、参考にしてください。

 

 

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