腰痛時の対処法には様々な方法がありますが、その中の１つにコルセットがあります。
そんなコルセットですが、
患者様にコルセットをつけていた方が良いタイミングや外していいタイミング、
そもそもコルセットをした方が良いのか
といったことをよく質問されませんか？
今回はそんなコルセットについてお話しします。
コルセットの効果とは | 自費訪問リハビリのエポック
コルセットの効果は主に３つです。
それは
- 可動域の制限
- 疼痛の緩和
- 心理的な安心感
です。
例えばひどい腰痛…特に「魔女の一撃」とも呼ばれるぎっくり腰では、
少しでも負荷がかかれば激痛が起こり、全く動かすことができなくなってしまう人も少なくありません。
そんな時にコルセットで固定することによって可動性を制限し、
痛みの誘発を防ぐというわけです。
またコルセットによって圧迫を与えることで体幹部を支える筋肉の代わりをして
腰痛周囲を安定させることで疼痛を緩和させます。
実際にコルセットをした時には、
内腹斜筋を中心に体幹周りの筋活動が低下したという報告もあることから、
コルセットがこれらの筋肉の代わりをして腰を支えていることがよくわかります。
また圧迫よる触圧刺激によってゲートコントロールが働き、
疼痛の緩和がされる部分もあるのではないかとも言われています。
お腹が痛い時にお腹をさすったり、足をぶつけて痛いところに手を当てたりしますよね？
それと同じことがコルセットによっても起こるのではないかということですね。
そして、それらによって疼痛が緩和されればある程度…もしくは全く痛みを感じることなく動くことができます。
腰痛にとって最も悪いのは過度の安静であり、
痛みの我慢できる範囲内で可能な限り普段通りに動いた方が
血流などの関係で回復が早いという研究報告もあります。
このような理由でひどい腰痛にはコルセットは有効な手段ということができます。
コルセットへの依存はデメリットあり
とはいえ、やはりつけっぱなしはお勧めできません。
上述のようにコルセットが体幹筋の代わりをすることで筋活動は低下します。
なのでコルセットを長期間に渡って使用し続けることで体幹筋の筋力低下を招き、
結果的に腰痛の回復を遅らせたり、
回復しても後々の再発の可能性を高めてしまうことに繋がります。
また常時使用以外にも注意点があります。
それが
「締め付けすぎ」
です。
疼痛の改善には血流が必要です。
コルセットによって疼痛を緩和して可能な限り動くことで血流の増大を促すわけですが、
締め付けすぎることで逆に血流を阻害して、
痛みが増してしまうということもあり得ますので注意が必要です。
何事も適切な使用法を守れば効果あり
いかがでしたか？
コルセットの過度な使用にはデメリットもありますが、
注意点さえ守ればメリットの非常に大きい治療法になります。
皆さんも患者様に質問された時は適切な指導をして、腰痛の改善を目指しましょう。
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