座りすぎによる健康リスク
先日、非常に興味深い記事を見つけました。
それは「座りすぎによる健康被害」についてです。
1日の総座位時間が4時間未満の成人と比べて、8~11時間座っている人は死亡リスクが15%増、11時間以上座っている人は40%増という結果が示されていました。
さらに、世界保健機関(WHO)の推奨する「1日30分以上の運動を週5日実施」という条件を満たしていても、長時間の座位によるリスクを完全には相殺できないとも言われています。
「座りすぎは身体によくない」というのは何となく想像がつくかもしれませんが、具体的な数字で示されると、その影響の大きさに改めて驚かされます。
座りすぎがもたらす身体への影響
座位姿勢が続くと、下半身の筋肉、とくに「第二の心臓」と呼ばれるふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)が活動をほとんど停止してしまいます。
これにより血行不良が起こりやすくなり、血管系の疾患リスクを高める要因になるとされています。
また、長時間座っているとお尻(臀部)の筋肉も働きにくくなり、いざ立ち上がったときの姿勢が崩れてしまう原因にもなります。
とはいえ、仕事や生活の事情で座らないわけにはいかない方も多いでしょう。
そのため、できる限り「座り続ける時間をいかに短くするか」を意識することが大切です。
長時間座りすぎのリスク事例
エポック自費訪問リハビリの患者様の中には、研究や執筆などに没頭し、
1日中座って過ごす生活を続けていたことで坐骨部に褥瘡ができてしまった方がいらっしゃいました。
このように、座位姿勢の継続は皮膚や筋肉、血流など多方面に悪影響を及ぼす可能性があります。
健康寿命が伸びる座り方のポイント
定期的に立ち上がる
30分から1時間に一度は休憩を取り、トイレや給湯室へ行く、不要な書類をシュレッダーにかけるなど、必ず立ち上がる機会を作りましょう。
目安として、30分に1回なら3分間、1時間に1回なら5分間を目標にすると効果的です。座ったままできる運動を取り入れる
席を離れるのが難しいときには、かかとの上げ下げ、膝を伸ばして脚を上げる、つま先を伸ばしたり曲げたりするなど、簡単な運動を行いましょう。
ふくらはぎや太ももの筋肉を刺激することで、血行を促進できます。アラーム機能の活用
パソコンやスマートフォン、ウェアラブル端末のタイマーやアラーム機能を使って、30分~1時間ごとにリマインダーを設定します。
集中しているときほど、意識的に立ち上がるきっかけを作ることが大切です。
まとめ
長時間座る習慣は、死亡リスク増加や血行不良、褥瘡など、さまざまな健康被害を引き起こす可能性があります。
しかし、30分から1時間に一度のこまめな休憩や、座ったままでもできる運動を取り入れるだけでリスクを大きく低減できるとされています。
弊社の訪問リハビリでは、一人ひとりの生活環境や身体状態を踏まえたリハビリプランや座り方の指導を行っております。
長時間座りっぱなしの生活習慣を見直し、健康寿命を伸ばすために、ぜひお気軽にご相談ください。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。