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関節リウマチとリハビリの関係|訪問リハビリでできること

「これはリウマチですか?」 臨床でよく聞かれる質問

訪問リハビリの現場では、関節に痛みや腫れを訴える利用者さんから
「先生、これはリウマチですか?」
と尋ねられることがよくあります。

手指や手首などに痛みがあり、朝起きたときに関節がこわばる。
こうした症状が出ると、「リウマチでは?」と不安になる方も少なくありません。

しかし、関節が痛む=リウマチというわけではありません。
加齢による変形性関節症、外傷、過去の炎症の後遺症など、似たような症状を呈する疾患は多く存在します。

リウマチかどうかを正確に診断するには、血液検査(リウマトイド因子・抗CCP抗体など)や画像検査が必要です。

関節リウマチとは? 病態の理解

関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis:RA)は、自己免疫疾患の一つです。
本来、外敵を攻撃するはずの免疫が、自分自身の関節内の滑膜を攻撃してしまいます。
その結果、炎症が慢性的に続き、関節の腫れ・痛み・変形を引き起こします。

リウマチの主な症状

  • 朝のこわばり:起床時に手指がこわばり、動かしにくい

  • 関節の腫脹・発赤:熱感を伴う腫れが続く

  • 痛みの対称性:左右対称に関節症状が出ることが多い

  • 全身症状:倦怠感、微熱、体重減少などを伴う場合もある

  • 関節変形:進行すると手指が変形し、生活動作が困難になる

発症年齢は30〜50歳代の女性に多く、遺伝やホルモン、環境要因(喫煙・ストレスなど)が関与すると考えられています。

リウマチ治療の基本

現代のリウマチ治療は大きく進歩しています。
メトトレキサート(MTX)や生物学的製剤といった薬によって、関節破壊の進行を大幅に抑えることが可能になりました。

しかし、薬物療法だけで全ての症状が改善するわけではありません。
リハビリで関節の変形や可動域制限、筋力低下、動作不安など、日常生活に残る機能障害をケアしていくことができます。

関節リウマチに対するリハビリの考え方

炎症期と安定期でリハビリの内容は異なります。

関節リウマチでは、炎症の時期と安定期(寛解期)でリハビリ内容を大きく変える必要があります。

炎症期(関節が腫れて痛みが強い時期)

  • 安静を保ち、関節の保護を優先
    無理な可動域訓練は避け、関節を支える装具やクッションなどで負担を減らします。

  • 姿勢や体位の工夫
    長時間の同一姿勢を避け、関節拘縮を防ぐために軽度の自動運動を行うこともあります。

  • ADL(生活動作)の工夫
    物をつかむ・持つなどの動作を代替する工夫を指導します。

安定期(炎症が落ち着いた時期)

  • 関節可動域訓練
    硬くなった関節を少しずつ動かし、拘縮や変形を防ぎます。

  • 筋力強化訓練
    運動不足による筋萎縮を防ぐために、軽い負荷で筋力を回復させます。

  • 日常生活動作(ADL)の訓練
    掃除・調理・入浴など、実際の生活動作を想定して訓練します。

  • 関節保護動作の指導
    たとえば「ドアノブを手のひら全体で回す」「重い物は両手で抱える」など、関節に優しい生活動作を習慣化します。

訪問リハビリでできるサポート

訪問リハビリでは、病院やクリニックでの通院が難しい方でも、自宅で継続的に機能維持を行えます。
特にリウマチの方は「痛みの波」「体調の変化」が大きいため、その日の状態に合わせたリハビリ内容が求められます。

自費訪問リハビリのメリット

  • 医療保険・介護保険の枠に縛られず、時間をかけた丁寧なリハビリができる

  • 安定期・寛解期のセルフケア指導や運動継続支援が受けられる

  • 家の環境に合わせた生活動作のアドバイスが可能

  • 病院と自宅の間をつなぐ、中間支援的なリハビリを提供できる

慢性疾患である関節リウマチでは、短期的な治療よりも「長期的に機能を守る」視点が欠かせません。
自費訪問リハビリはそのための強力なサポート手段となります。

まとめ:リウマチと共に生きるためのリハビリ

関節リウマチは「完治」よりも「コントロール」を目指す病気です。
薬物療法で炎症を抑え、リハビリで身体機能を維持する。
その積み重ねが、長く自立した生活を続けるための鍵になります。

もし関節の痛みやこわばりが続く場合は、早めに医療機関を受診し、必要に応じてリハビリを検討しましょう。
そして、リハビリを継続する際には、自費訪問リハビリの活用も一つの選択肢として考えてみてください。

 

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