リハビリ

ペースメーカのモードをわかりやすく解説|VVIについて

臨床でリハビリテーションを実施していると、ペースメーカ植込み患者さんに必ず遭遇します。

日本には約40万人のペースメーカ植込み患者さんがいるとされており、

循環器病棟がなくても、病院じゃなくても必ず出会います。

そこでぶち当たる壁がモードの壁です。

  • VVI
  • AAI
  • DDD
  • DVI

などなど。

1文字目はペーシング…

2文字目はセンシング……

3文字目は………

これ、おそらく新人~若手の理学療法士・作業療法士のほとんどが挫折するところだと思います。

ペースメーカに少しでも自信がない方はこの記事を最後まで読んでください。

VVIについては十分理解できます。

別記事で他のペースメーカについても書きますので、エポックのブログでペースメーカを理解できるようになりましょう!

ペースメーカのアルファベットの意味は?

まずはこの謎の暗号ですよね。

NBGコードって言います。

先ほども記載しましたが、以下のように定義されています。

ちょっとわかりにくいんですよね。

いずれも4種類があるので、4×4×4=64通りもあるのか?

そうやって絶望してペースメーカの理解を諦めている理学療法士・作業療法士の方は少なくないでしょう。

でも、大丈夫です。

実際に臨床で見かける設定は片手で数えられるほどです。

では、VVIを見てみましょう。

1文字目:V

つまり、ペーシングするのは心室です。

2文字目:V

つまり、センシング(モニターするところ)も心室です。

3文字目:I

IはInhibited『抑制する』という意味です。

これで問題なく理解できている方はこの先を読む必要はありません。

頭の中にクエスチョンがある方は続きを読んでください。

ペースメーカのモードVVIはこうやって理解する

まずはペースメーカの原則を知っておきましょう。

ペースメーカは徐脈性不整脈に対して行われる治療であり、原則は心臓を刺激して心拍数を保つことが仕事です。

これは当たり前ですよね。

なら、1分間に60回とか設定して一定のペースで刺激を送れば良いと思いますか?

別に患者さんの心臓は止まっているわけではないので、そんなに乱暴な設定をしたら患者さんの自己脈とぶつかってしまうので危険です。

だから、患者さんの自己脈があるかどうかをモニタリングしないといけないんです。

これ、人工呼吸器で言うトリガーに似てます。

自発呼吸があれば同期する、なければ強制換気する、という理屈と同じです。

自己脈があればInhibited、つまり刺激をしないんです、刺激をしないことを抑制と言います。

ベースが刺激すること(がペースメーカの仕事)だから抑制という言葉になるんですね。

つまり、心室に電気的な活動があれば、もっと言うと心房から電気が流れてこれば何もしない、流れてこなかったら電気刺激する

これがVVIです。

刺激する場所は心室です。

心臓の電気の流れからすると洞結節を刺激したら良いと思いますが、VVIは心室を刺激します。

だいたいは右室心尖部にリードが固定されているので、そこを刺激します。

ペースメーカの設定VVIが適応となるのは?

心室を刺激するというのはもちろん意味があります。

まず、心房に刺激しても意味がない場合、房室ブロックの場合です。

心房を刺激しても房室結節の電気の流れが途絶しているので、心室に流れません。

あとは、一時ペーシングの場合はVVIが基本です。

これは処置の関係があって、心室をセンシングして心房をペーシングするにはリードが2本必要になるんですよね。

これは大変なので、一時ペーシングの場合は1本のリードで済ませたいのでVVIになります。

心臓においては心室が機能しているかどうかは非常に大事なのでセンシングは心室にしたいんです。

そういう事情もあって、ベストな方法ではないように感じますがVVIという設定は臨床でも存在します。

ペースメーカの設定VVIのまとめ

  • VVIは心室ペーシング、心室センシング、抑制
  • 房室ブロックが良い適応
  • 一時ペーシングではVVIが基本

3つのアルファベットの意味から考えることも確かに大切ですが、VVIってこういう設定なんだって覚えておく方が正直早いかもしれません。

特にInhibitはいろんな混乱を招くので。

最初にお話したように、種類もそんなに多くはありません。

VVIというモードを丸々覚えてしまってはいかがでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回はAAIとかDDDについてお話したいと思います。

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