リハビリ

心不全患者さんが低栄養になるメカニズム

低栄養はリハビリテーションにおいても大きな問題となる症状です。

厚生労働省の調査によると、80歳以上の30%以上が低栄養であるとされています。

高齢というだけでも低栄養のリスクが高いのですが、

さらに心不全が加わると低栄養が多くなることは臨床的にも感じていることと思います。

  • 心不全と低栄養の関係が分からない
  • 高齢であることが低栄養の原因だと思っている
  • そもそも、低栄養って何?

上記に当てはまる方はこの記事を最後まで読み進めて下さい。

実は、心不全という病態が低栄養を引き起こしているんです。

低栄養と心不全の関係

低栄養の定義は実はあまり明確にはされていません。

身体に必要なものが足りていない状態、つまり需要が供給を上回っている状態が低栄養であると考えられます。

低栄養の評価や診断基準で良く使われるのが

  • BMI
  • 骨格筋量
  • 体重減少率

などです。

低栄養を考えるにあたって重要になってくるのは痩せです。

これには、そもそも低栄養が多かったのは

発展途上国を中心とした食糧不足だったことが関係しているように思います。

心不全患者さんにおいて食糧不足は関係ありませんが、

やはり体重の変化には敏感になっておく必要があります。

心不全が低栄養を引き起こすメカニズム

低栄養になる要因は大きく分けて2つです。

  • 栄養の摂取不足
  • 栄養の過剰消費

先ほどの食糧不足は①の代表的な例となります。

心不全はサイトカインなどの炎症性物質の増加を伴い、

それが食欲の減衰の原因の一つと考えられています。

また、塩分制限も食欲を低下させる要素です。

塩味のない食事はおいしくないと食欲が低下します。

高齢者全般に言えますが、加齢に伴い味覚が低下することは良く知られています。

このように、食欲自体も低下していますし、

さらに、食事を摂取したとしてもその吸収にも問題があります。

心不全では主に右心不全症状として食欲の低下が挙げられています。

低心拍出による虚血も影響すると考えられますが、腸管浮腫が主な要因とされています。

これにより、正常な胃腸で行われる消化・吸収機能が阻害されることで栄養の摂取が低下すると考えられます。

栄養の過剰消費については交感神経優位な病態や心臓悪液質が関与します。

交感神経優位な状態というのは、運動している時と近い状態ですから、

心不全でない場合に比べると安静時のエネルギー消費も大きくなります。

また、異化が亢進することにより身体の筋肉や脂肪を消費するため、痩せが進行していきます。

心不全と低栄養の関係まとめ

  • 心不全は食欲の低下や吸収不良により栄養摂取不足になりやすい
  • 塩分や水分の制限が時に摂取不足の要因となる
  • 異化の亢進や交感神経優位な病態が悪液質を招き、栄養の消費を促進する

以上により心不全では低栄養のリスクが高くなります。

低栄養がフレイルやサルコペニアを助長することは広く知られており、

フレイルサイクルにも低栄養や心不全は関与しています。

サルコペニアを予防するためには運動が重要ですが、

まずは低栄養をコントロールしないと運動の効果が出ません。

低栄養自体が心不全に起因するのであれば、

疾病管理のための運動療法をまずは取り入れて、

心不全の悪循環を断ち切ることが先決と考えることができます。

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