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前向き研究と後ろ向き研究の違いを説明できますか?

臨床家をしていると様々な疑問が出てくると思います。

日常診療で生じた疑問を解決するためエビデンスを探し、診療に役立てることがEBM(Evidence Based Medicine)です。

ですが、そうそう毎回ちょうどよいエビデンスがあるというものではありませんよね?

理学療法や作業療法はポイントがかなり局所に偏りやすくて

症例検討レベルからなかなか抜け出せていないことが多いです。

もう少し視野を広げ、あなたと同じように悩んでいる人の助けになるためにも臨床研究を行いましょう。

この記事では基本的な研究デザインについて、コホート研究を中心にお話したいと思います。

特に前向き研究と後ろ向き研究の違いについてはこの記事でしっかり理解しておいてください。

理学療法士・作業療法士が知っておきたい | コホート研究とはどういう研究?

一定期間追跡する集団の事をコホートって言います。

コホート研究とは特定の集団を追跡する研究の事です。

もう少し大枠から説明すると、臨床研究は観察的研究実験的研究(介入研究)に分けられます。

よく耳にするRCTなんかは介入研究になります。

しかし、いきなり臨床研究初学者がやるにはRCTは敷居が高いため、

まずは今までの臨床のデータを見直すところから始めることが多いです。

比較対象を設けずに現状を分析したものを記述的研究と言います。

コホート研究は比較対象を設ける研究ですので、そういうものを分析的介入研究と呼びます。

分析的介入研究には大きく分けて横断研究縦断研究があり、縦断研究の1つがコホート研究です。

新しい言葉がたくさん出てきて混乱するかもしれませんが、枠組みはそんなに大きくないので覚えてしまいましょう。

前向き研究と後ろ向き研究の違いは?

コホート研究が前向き研究と同義のように扱われますが、厳密には同義ではありません。

後ろ向きコホート研究というものも存在します。

前向き・後ろ向きというのは、原因と結果(アウトカム)の測定時期の問題です。

前向きコホート研究では時間軸において原因を先に測定し、アウトカムをのちに検討しています。

この原因と結果の前後関係が重要です。

例えば、タバコとCOPDの関係を見るとします。

喫煙群と非喫煙群を10年間追跡調査をして、10年後にCOPDの有無を評価する。

これだと先に測定しているのが喫煙の有無、つまり原因です。

だからこれは前向きコホート研究と言えます。

この例で分かるように、前向き研究は質が高い研究デザインですが、時間とお金がやたらとかかります。

後ろ向き研究は前向き研究と比べると研究の質が落ちます。

理由は簡単で、バイアスが入るからです。

後ろ向きだとどうしても選択バイアスや情報バイアスと呼ばれるバイアスが入ってしまうので、前向き研究の方が良い研究と言えます。

理想は日本人を喫煙者と非喫煙者に分けて10年間追跡することです。

日本における研究としてこれ以上のものはありません。

しかし、これは非現実的です。

そのため、日本の縮尺と考えられるような対象を選んで研究をして、その結果を日本人にあてはめる、これが臨床研究です。

そのため、理想に比べると必ず何かしらのバイアスが入ることが前提です。

いかにバイアスを少なくするかというのは臨床研究の質を高めるうえで重要な要素となります。

前向き研究と後ろ向き研究の違い | エポック自費訪問リハビリ

  • 原因と結果の測定時期が違う
  • バイアスが入るため前向き研究の方が質の高い研究
  • どちらも縦断研究の中に位置づけられる

これらのことを念頭に置いてあなたの臨床での疑問を少しでも解決してみて下さい。

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